不正なアプリを入れないための確かめ方:IPA と警察庁の案内で入れる前と入れたあとに見ること
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先に結論
- アプリは公式のストア(Google Play・App Store)から入れる。メールや SMS、SNS のリンクから入れない
- 入れるときに求められる権限(連絡先・SMS・位置など)が、そのアプリの働きに要るものかを見る
- 入れてしまったと思ったら、機内モードにしてネットを切り、アプリを消す。パスワードを変え、携帯電話の会社に覚えのない請求がないかを聞く
宅配の会社や携帯電話の会社を名乗る SMS から、「荷物を追うアプリ」「セキュリティのアプリ」と称するものを入れさせる手口があります。入れたアプリが、スマートフォンの中の情報を盗んだり、知らない相手に SMS を大量に送ったりする 不正なアプリ だった、という相談が寄せられています。
IPA(情報処理推進機構)の「情報セキュリティ10大脅威 2026」でも、個人の脅威の1つに「不正アプリによるスマートフォン利用者への被害」が挙がっています。2016年から11年続けて選ばれている脅威です。
この記事では、IPA と警察庁の案内をもとに、アプリを入れる前と入れたあとに確かめることを順に並べました。
最終確認:2026年10月29日(公的な資料と突き合わせた日)。設定の画面の名前や場所は、スマートフォンの機種や OS の版によって違います。お使いの機種の説明書やメーカーの公式のヘルプで確かめてください。
1. 不正なアプリはどう入れさせられるか
IPA の「情報セキュリティ10大脅威 2026 個人編」のハンドブックと、警察庁の「フィッシング対策」のページが挙げている手口です。
| 手口 | どんなものか | 出どころ |
|---|---|---|
| メールや SMS のリンク | 興味をひく文面や「至急」の確認を求める文面で URL を押させ、アプリを入れさせる | IPA |
| 宅配の会社をかたる SMS | 不在の知らせを装った URL から「荷物を追うアプリ」を入れさせる。入れたスマートフォンから、登録してある番号へ大量の SMS が送られていた | 警察庁 |
| 携帯電話の会社をかたるサイト | 携帯電話の会社を名乗るサイトで、不正なアプリを入れるよう誘う | IPA |
| SNS から配るサイトへ | SNS の投稿から、アプリを配るサイトに誘う | IPA |
IPA の安心相談窓口だより(2021年12月22日)は、Android のスマートフォンで、偽のサイトが不安をあおる画面を出し、偽の「セキュリティのアプリ」を入れさせ、さらにもとから入っている正しいセキュリティのアプリを消すように誘う手口を紹介しています。
入れるとどうなるか
IPA のハンドブックは、被害の例として次のものを挙げています。
- スマートフォンの中の情報を盗まれる
- 盗まれた認証の情報で、ネットのサービスに不正にログインされる。携帯電話の料金とまとめて払う「キャリア決済」で、お金の被害にあう
- 連絡先に入っている相手に、不正な SMS を送られる
2. 入れる前に確かめる3つのこと
IPA のハンドブックと安心相談窓口だよりが勧めていることを、入れる前の確かめ方としてまとめました。
| 確かめること | 中身 | 出どころ |
|---|---|---|
| ① どこから入れるか | 公式のストア(Google Play・App Store)から入れる。メールや SMS、SNS のリンクの先から入れない。公式のストアのほかから入れるアプリ(Android の「提供元不明のアプリ」)は、とくに慎重にする | IPA |
| ② どんなアプリか | ストアのアプリの説明と評価を見る。要らないアプリは入れない | IPA |
| ③ 何の権限を求めるか | 入れるときや最初に使うときに出る「許可」の表示を読み、そのアプリの働きに要る権限かを考える | IPA |
権限の考え方
IPA の安心相談窓口だより「アプリのアクセス権限を確認しましょう」(2021年9月14日)は、アプリには働きに要る最小限の権限だけを与える(最小権限の原則)よう勧めています。例として、写真を加工するアプリに「SMS を送る」権限が許されているのはおかしい、と挙げています。
| 権限 | 要る働きの例(IPA の例) |
|---|---|
| 連絡帳 | SNS のアプリで「連絡帳を見る」、メールのアプリで「宛先を連絡帳で探す」 |
| 位置情報 | 地図のアプリで「今いる所を知る」 |
| カメラ・マイク | 写真を撮る、録音する |
迷うときは、いったん許可しないで使ってみて、使えないときにその権限が本当に要るかを考える方法も案内されています。
3. 入れたあとに見直す
権限を見直す
IPA の安心相談窓口だよりは、権限の見直し方として次の2つを案内しています。
| 見方 | iPhone | Android |
|---|---|---|
| 権限の種類から見る | 「設定」の「プライバシー」から、カメラなどの種類を選ぶ | 「権限マネージャー」から、カメラなどの種類を選ぶ |
| アプリごとに見る | 「設定」のアプリの一覧から、アプリを選ぶ | 「設定」のアプリの一覧から、アプリを選ぶ |
要らない権限は許可を取り消すか、アプリを消します。
使わないアプリを消す・更新の中身を見る
IPA のハンドブックは、入っているアプリをときどき見て、使わないものは消すよう勧めています。また、アプリの更新のときに、怪しい働きが足されていないかを見ることも挙げています。ただし、更新で不正なアプリに変わることもあり、自分でできる対策には限りがある、ともしています。
家族のスマートフォンで見るとき(当サイトの整理)
家族のスマートフォンをいっしょに見るときは、次の順番が進めやすいです。持ち主の同意を得て、持ち主の手で操作してもらいます。
- アプリの一覧を開き、覚えのないアプリ・使っていないアプリがないかを見る(ホームの画面に出ないアプリもある。IPA)
- SMS・連絡帳・位置情報の権限を許しているアプリを、権限の種類から見る
- OS とアプリが最新になっているかを見る
家の Wi-Fi やアカウントもまとめて確かめたいときは、わが家のネットの守り 点検表を使えます(答えはどこにも送りません)。子どものスマートフォンの場合は、子どものスマホの最初の設定の記事で、年齢に合わせてアプリを制限できる見守りの機能(ペアレンタルコントロール)と、「アプリを入れる前に保護者に見せる」という家の決まりも見てください。
IPA のハンドブックは、対策の基本の1つとしてセキュリティソフトの利用を挙げています。スマートフォン向けのセキュリティのアプリの料金や台数、対応する OS は、選ぶ前に各社の公式のページで確かめてください。
4. 入れてしまったかもしれないときの動き方
IPA の安心相談窓口だより(2021年12月22日)は、Android のスマートフォンに不正なアプリを入れてしまったときの動き方を、次の順に案内しています。
| 順番 | すること | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 機内モードにする。Wi-Fi も切る | SMS を送ったり、情報を外に送ったりするのを止める |
| 2 | 機内モードのまま、設定のアプリの一覧から、不正なアプリを消す | ― |
| 3 | 初期化を考える。やり方は携帯電話の会社に聞き、初期化の前に SMS などの確かめを済ませる | アプリを消しただけでは足りないことがある |
| 4 | Google のアカウントや、スマートフォンで使っているサービスのパスワードを変える。多要素認証があれば使う | 盗まれた情報で不正にログインされないようにする |
| 5 | 携帯電話の会社に、覚えのないキャリア決済の請求がないかを聞く | ― |
| 6 | フリマや後払いの決済などのサービスで、不正に使われていないかを、それぞれの会社に聞く | ― |
同じページのよくある質問では、次のように答えています。
- 偽のサイトを開いただけで何も操作していなければ、影響はない。Android では、自分で操作しない限りアプリは入らない。ダウンロードのフォルダにアプリのファイル(APK ファイル)があれば消す
- 電話番号を変えても解決しない。初期化などの対処がいる
- 初期化で不正なアプリの影響は取り除けるので、買い替えはいらない
iPhone で、偽のサイトに Apple のアカウントやカードの情報を入れてしまったときは、すぐにパスワードを変え、カードはカード会社に連絡する、と案内されています。
このページは2021年の公表で、いまの OS の画面とは違うことがあります。Android でアプリを消す手順は Google の公式のヘルプ「Android デバイスでアプリを削除する」で、初期化の手順は「Android デバイスを出荷時の設定にリセットする」で確かめられます。初期化のヘルプは、機種ごとの手順はメーカーのサポートのサイトを見るよう案内しています。どうすればよいか迷うときは、IPA の「情報セキュリティ安心相談窓口」に相談できます。
偽の SMS そのものへの気づき方と、家族で決めておくことは、家族で決めるフィッシング対策のルールの記事にまとめています。
出典(確かめた日:2026-10-29)
- IPA(情報処理推進機構)「情報セキュリティ10大脅威2026 個人編ハンドブック[一般利用者向け]」(不正アプリによるスマートフォン利用者への被害:25〜27ページ)https://www.ipa.go.jp/security/10threats/omgdg50000008fi8-att/setsumei_2026_kojin.pdf
- IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」(2026年1月29日公開)https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2026.html
- IPA「宅配便業者に加えて通信事業者をかたる偽ショートメッセージサービス(SMS)が増加中」(2021年12月22日)https://www.ipa.go.jp/security/anshin/attention/2021/mgdayori20211222.html
- IPA「アプリのアクセス権限を確認しましょう」(2021年9月14日)https://www.ipa.go.jp/security/anshin/attention/2021/mgdayori20210914.html
- 警察庁「フィッシング対策」https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/countermeasures/phishing.html
- IPA「情報セキュリティ安心相談窓口」https://www.ipa.go.jp/security/anshin/about.html
- Google「Android デバイスでアプリを削除する」(Google Play ヘルプ)https://support.google.com/googleplay/answer/13627402?hl=ja
- Google「Android デバイスを出荷時の設定にリセットする」(Android ヘルプ)https://support.google.com/android/answer/6088915?hl=ja
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